【事例紹介】〜EQ開発実践事例〜 「人が育ち、成果を生み続ける組織」へ変革
- shun
- 11月11日
- 読了時間: 6分
リーダーシップ開発や組織変革に関する、こんなお悩みはありませんか?
お悩み(導入前の課題) | EQプログラムによる解消(メリット) |
研修が単発で終わってしまう、行動変容が続かない。 | 習慣化の仕組みを内蔵: ITシステムと週次リフレクション・相互フィードバックを組み合わせ、行動変容を半年間継続・定着させます。(→ 結果、14名中5名が完了後も継続) |
マネージャーの「人間力」がチームエンゲージメント向上に繋がらない | 部下への波及効果を実証: EQの高いリーダーほど、部下のEQスコアを向上させ、チーム全体の成長を加速させます。(→ 成長がチームレベルで可視化) |
外部環境の変化や短期的な業績変動で、リーダー層がすぐに疲弊・動揺してしまう。 | レジリエンス(精神的回復力)を強化: EQ向上が、売上に苦戦する中でも建設的な働きかけを可能にし、組織の粘り強さを生み出します。(→ 外部環境に左右されない強靭な組織文化の基盤に) |
次期経営層・リーダー候補の選抜が、定性的な評価や感覚に頼っている。 | 客観的なデータ選抜が可能に: プログラムでの主体的な実践ログとEQスコア変化をデータとして蓄積。次世代リーダー候補を定量的に可視化します。 |
【事例概要】
「機械的オペレーション」から「エンゲージメントを醸成する人間力」へ
外食大手のグループ会社が、長年重視してきた「オペレーション遂行力」から、「エンゲージメントを醸成する人間力」を経営層から根付かせるため、弊社EQ開発プログラムを導入されました。本プログラムは、「トップが変われば組織が変わる」を実現し、「人が育ち、成果を生み続ける組織」への変容を目指し半年間、実践されました。
社長、本部長を含む経営幹部14名を対象に、EQ検査の実施、研修、ITシステムを活用した週次のリフレクション・相互フィードバック、個別コーチングなどを組み合わせ、行動変容を徹底的に支援しました。
1. 目的:トップの人間力向上で、組織文化を創造する
・目標: 「機械的なオペレーション遂行力」偏重の風土から、「エンゲージメントを醸成できる人間力」を経営層が獲得し、新たな風土を創造する。
・EQ開発の採用理由: 感情的知性(EQ)は、チーム・組織をリードし、ステークホルダーとの共創を通じて成果を上げるために不可欠な「マネージャーの効果的なリーダーシップ」の核となる能力であるため。
・副次的効果: 次世代経営者の選抜を可能にし、部長層の相互支援の仕組み化と関係性の可視化する。
・施策の独自性: 単なる研修で終わらせず、グループウェアを活用したコミュニケーションの可視化とデータ解析を組み合わせることで、継続的な行動変容を促し、人間力の変化を客観的に把握しました。
2. 活動内容:行動変容を徹底的に促すためのプロセス
時期 | 主な活動内容 | プログラムの焦点と狙い |
5月 | EQ検査の受講(幹部14名+部下42名) | 客観的な「人間力(EQ)」の現状把握と、上司のEQが部下に与える影響の測定基盤構築。 |
6月 | EQ検査結果を活用したEQコーチングと目標設定 | 測定結果に基づき、「マネジメントにおける人間力」に特化した個別目標を設定。変容の動機付けを実施。 |
7月 | 集合研修 | グループウェアを活用した「週次のリフレクション(内省)」と「相互フィードバック」の実践手法を習得。行動変容を習慣化させるための仕組みを導入。 |
9月 | フォロー研修・遠隔フィードバック | 実践ログを解析し、行動を深化。講師が月次で個別フォローし、行動の定着を強力に支援。 |
1月 | EQ検査の再受講 | 半年間の行動変容の結果を、個人、チーム、そして「部下のスコア変化」という形で定量的に確認。 |
2月 | EQ検査結果を活用したEQコーチングと目標再設定 | 達成成果をフィードバックし、次年度の行動目標を明確化。変容した行動の継続を支援。 |
3. 結果:行動変容が組織にもたらした確かな変化
◾️ EQ実践の習慣化と自律性の獲得
・継続的な実践: 12月末でプロジェクト完了後も、14名中5名がリフレクションやフィードバックを継続。プログラムを通じて、自律的なEQ実践を習慣化することができました。
・次世代リーダーの可視化: 実践ログデータにより、変化を前向きに捉え、主体的に行動できる社員を定量的に抽出。次期リーダー選抜の客観的なデータセットを獲得しました。
◾️ 人間力の向上による組織への波及効果
・部下育成力の向上: EQの高い部長ほど、自身のスコア変化に関わらず、メンバー(部下)のEQ向上が確認されました。リーダーの人間力が、チームメンバーの成長を直接的に加速させたことを証明しています。
・レジリエンスの獲得: EQスコアが向上したエリアでは、売上に苦戦している場合でもEQの高い部長の管轄ではメンバーのスコアが向上していました。外的影響に動揺せず、建設的な働きかけを通じてチームの精神的回復力を高め、強靭な組織文化の萌芽が見られました。
4. 考察:EQ開発が実現した「人が育ち、成果を生み続ける組織」への変容
本プログラムの最大の成果は、EQ開発が、組織が目指す「人間力の発揮」と「成果を生む仕組み」に明確に繋がったことです。
行動変容とEQの相関: EQスコアと「グループウェア上での周囲への働きかけの量」に相関が見られたことから、EQの向上が、日常の建設的な行動(人間力の発揮)に直結したことが示されました。
EQとレジリエンスの獲得: EQの高いリーダーは短期的な外的影響に翻弄されず、建設的な働きかけによって部下のEQを向上させることで、組織全体のレジリエンスを高めました。
EQを核とした行動変容プログラムを通じて、経営層が部下を育み、困難な状況下でも前向きに関係性を築ける「人間力」を身につけたことで、「機械的なオペレーション」の遂行者から、「人が育ち、成果を生み続ける組織」の創造者へと変容したことが確認できました。
なお、当時の研修担当者にお話を伺った所、本研修を提供した5年後も、当時のプロジェクト参加メンバーは全員今も同社で活躍しているだけでなくこれを機に「人間力の発揮」が芽吹いたと、今でも話題になっているほどインパクトのある施策になっているそうです。
【変革への一歩】組織課題に、EQ開発という選択肢を
本事例は、EQ開発が「行動変容の定着」と「組織レジリエンスの向上」に貢献するだけでなく、次世代リーダー育成の客観的な基盤をもたらすことまで実現を可能にします。
弊社はEQ開発をデータと実践で「組織の人間力向上」や「次世代リーダー育成」について、支援させていただきますので、お気軽にお声がけください。


コメント